日本で飼われている猫は、雑種猫が全体の8割以上を占めます。
雑種猫を標準とすれば、猫の体重は3kg~5kgが平均体重です。
・生後0週:約100g前後
・生後1週間:約150~200g
・生後1カ月:約400~500g
・生後3カ月:約1.0~1.5kg
・生後12カ月:約3.0~5.0kg
猫は生後12カ月で成猫になります。
人間でいうと20歳ですね。
この時(生後12カ月)の体重を維持しておけば、肥満や痩せすぎによる病気が予防できます。
<雑種猫以外の主な猫種別標準体重>
・シンガプーラ:2.0~3.5kg
・アメリカンカール:3.0~5.5kg
・ロシアンブルー:3.0~5.5kg
・アメリカンショートヘアー:3.0~7.0kg
・ヒマラヤン:3.0~5.5kg
・ペルシャ:3.5~7.0kg
・メインクーン:4.0~10.0kg
・ベンガル:5.0~10.0kg
・ラグドール:4.5~9.0kg
(『ねこのきもち』より)
飼っている猫の体重が、いつもより15%~20%体重が増えると「肥満」状態にあると言われています。
4kgの猫なら、4.6~4.8kgになると肥満の状態です。
600g~800gの増加は少ない気がしますが、体重50kgの人間なら7.5kg~10kg増加したことになります。
人間の体重がこれだけ増えると、いつも着ている服が着られなくなりますね。
太りすぎかやせすぎかは、見ためや触った感じで判断することもできます。
基準になっているのは、「ボディコンディションスコア(BCS)」です。
猫のボディコンディションスコア(BCS)
BCS1 痩せ
肋骨、 腰椎、骨盤が外から容易に見える。首が細く、上から見て腰が深くくびれている。横
から見て腹部の吊り上がりが顕著。脇腹のひだには脂肪がないか、ひだ自体がない。
BCS2 痩せ
背骨と肋骨が容易に触る。上から見て腰のくびれは最小。横から見て腹部の吊り上がりはわ
ずか。
BCS3 理想的
肋骨は触れるが、見ることはできない。上から見て肋骨の後ろに腰のくびれがわずかに見ら
れる。横から見て腹部の吊り上がり、脇腹にひだがある。
BCS4 やや肥満
肋骨の上に脂肪がわずかに沈着するが、肋骨は容易に触れる。横から見て腹部の吊り上がり
はやや丸くなり、脇腹は窪んでいる。脇腹のひだは適量の脂肪で垂れ下がり、歩くと揺れるの
に気づく。
BCS5 肥満
肋骨や背骨は厚い脂肪におおわれて容易に触れない。横から見て腹部の吊り上がりは丸く、
上から見て腰のくびれはほとんど見られない。脇腹のひだが目立ち、歩くと盛んに揺れる。
猫の背中や脇を触ってみて、肋骨(ろっこつ)が感じられたらベストの体重です。
猫が肥満になるとかかりやすい病気
・糖尿病:インスリンの作用不足により、血糖値が高くなる病気。合併症として白内障、腎臓病、肝臓病などにかかる。
・膀胱炎や尿結石:肥満になるとあまり動かなくなるので、水を飲む量が減り、トイレに行く回数も減ります。そうなると膀胱で尿が凝縮され、膀胱炎を起こしたり尿結石ができたりします。
・呼吸器疾患:肺にも負担がかかるので、呼吸器に影響を与える。
・肝リピドーシス:肝臓に脂肪がたまって機能しなくなる病気で、脂肪肝とも呼ばれます。
・皮膚病:猫は自分で毛づくろいすることで、衛生な皮膚を保っています。太ると毛づくろいがしずらくなるので不衛生になり、皮膚炎を起こしやすくなります。
猫が痩せすぎるとかかりやすい病気
・リンパ腫:リンパ腫は、血液のガンの一種です。リンパ腫にかかると急激に痩せていくのが特徴です。