もし、飼い犬・猫が、チューリップの花、葉っぱ、茎、球根などを食べてしまったので、このページをご覧になっているのなら、できるだけ早く動物病院に連れて行ってあげてください。
今はケロッとしていても、いつ中毒症状が現れるかわかりません。
いつ、何を、どれだけ食べたかを獣医師に報告しましょう。
園芸店やホームセンターには、いろんな花が並び始めました。
ガーデニングが楽しい季節となりましたね。
愛猫の写真に花を入れるといい感じになります。
しかし、猫が食べると危険な植物は意外と多く、チューリップもその一つです。
ただ、猫だけでなく、人や犬が誤ってチューリップの球根などを食べても中毒を起こします。
最も起こりやすいのが、球根の誤食です。
球根は秋に植えますが、好奇心旺盛な犬は掘り返すことが予想されます。
また、鉢に植えていてもひっくり返すこともあり得ます。
体重26kgのラブラドール・レトリーバーが、球根を十数個食べて中毒症状を起こしたという事例が報告されています(『ペット栄養学会誌』19)。
さいわい早い処置のおかげで、一命はとりとめているようです。
大型犬のラブラドール・レトリーバーなので、十数個でも大事にはいたらなかったと言えるかもしれません。
通常は、「少量でも食欲低下、胃腸障害による嘔吐や下痢、血便などの主症状が現れ、また、呼吸困難、流涎、痙攣、心毒性による不整脈などの循環器系症状などヒトとは異なる重篤な症状を呈し、最悪の場合死に至ることもあるといわれ」ます。
引用:『ペット栄養学会誌』19
流涎(りゅうぜん):よだれを流すこと
チューリップの毒性
チューリップの花には、チューリッピンという心臓毒があります。
食べると、血圧降下、嘔吐、呼吸困難を起こします。
チューリップの葉っぱや茎にもツリピンという心臓毒があります。
また、球根にはツリピンの他に、ツリパリンという毒があり、触れただけで皮ふに炎症を起こすことがあります。
チューリップ農家の方は、チューリップ・フィンガーと呼ばれる皮膚炎が、指に起こりやすいと言われています。
花粉でも中毒症状がでることもありますので、家の中にチューリップを置くのは危険です。
参考:愛猫がいる部屋に絶対に飾ってはいけない花・植物一覧