日本で生まれた渦巻き型の蚊取り線香。
ペット用の蚊取り線香もありますので、まだまだ使われているお家も多いと思います。
密閉性の強い部屋でたくと、煙でむせてしまいますが、むせるだけで特段人体に害はないようです。
ただ、アレルギー反応を起こす方がおられると聞きます。
愛犬や愛猫には害はないのでしょうか？
蚊取り線香の主成分はピレスロイド（ピレトロイド）。
除虫菊（じょちゅうぎく）に含まれる成分であるピレトリンに似せた化合物です。
KINCHO（大日本除虫菊株式会社）の説明
ピレスロイドは昆虫には優れた殺虫効力を示しますが、人間をはじめとする温血動物の体内では酵素により代謝分解され体外に排泄されます。
（別の表現）
ピレスロイドは害虫の皮膚や口から入り、神経に作用しマヒさせて虫を退治します。また、哺乳類・鳥類など恒温動物の体に入ってもピレスロイドは速やかに分解され、短時間で体外へ排出されてしまいます。
※こんなことには注意してね！
昆虫には殺虫効果を発揮するから、当然、カブトムシやスズムシにも効いてしまいます。また熱帯魚や金魚など魚類にも毒性が強いので、エアゾール殺虫剤やくん煙剤を使うときには、水槽にカバーをするか、部屋の外に出すなど、注意してください。
なので、愛犬・愛猫に対して蚊取り線香は無害です。
ただ、愛犬・愛猫が触れない所に置くことと、誤飲に注意してください。
犬が蚊取り線香を倒して火事になったという事例があります。
誤飲しても致命的な原因にはならないようですが、下痢を起こすということは考えられます。
最後に、ピレスロイドと同等の効果がある成分を記載しておきます。
ピレスロイドの仲間
ピレトリン：速効性がある。
アレスリン：ハエ、蚊に特効を示し、速効性がある。
フタルスリン：とくに速効性があり、ノックダウン効果が高い。
レスメトリン：とくに致死効果が高い。
フラメトリン：ハエ、蚊に特効を示し、速効性がある。
フェノトリン：とくに残効性、速効性がある。
ペルメトリン：とくに残効性が高い。
エムペントリン：常温で揮散し、衣料害虫に有効。
プラレトリン：ハエ、蚊に特効を示し、速効性がある。
イミプロトリン：とくに速効性が高い。
トランスフルトリン：揮散性が比較的高く、殺虫効果もすぐれている。
シフルトリン：広範な害虫に卓越した効果がある。
プロフルトリン：常温で揮散し、衣料害虫に有効。
メトフルトリン：揮散性が比較的高く、殺虫効果もすぐれている。
モンフルオロトリン：速効性が高く、ノックダウン後の行動停止効果がある。
シラフルオフェン：とくに残効性が高く、魚毒性が低い。
