犬にチョコレートを与えてはダメ、ということはよく知られています。
猫に関してはよくわかっていなかったのですが、最近、猫もチョコレートがダメであることが叫ばれるようになりました。
カカオには、アルカロイドの一種であるテオブロミンという成分が含まれています。
アルカロイドには、モルヒネ、コカインなどがあります。
これらは、鎮痛薬や局所麻酔薬として使用されますが、使い方を間違うと毒になります。
<人間の場合>
テオプロミンは、脳を活性化し、集中力、記憶力、思考力を高める作用があります。
また、自律神経を調整するためリラックス効果があります。
さらに、血流を良くし、基礎代謝率を高めるため、ダイエット効果があると言われています。
しかし、興奮作用もあるので、特に子どもの過剰摂取には注意が必要です。
<猫・犬の場合>
猫や犬は、テオプロミンをうまく分解することができません。
多量摂取すると、心臓や中枢神経の障害になり、猫や犬にとってテオプロミンは有害です。
下痢、嘔吐、頻尿、あえぎ、痙攣、パンティング(ハアハアという激しい呼吸)、尿失禁などの症状が現れます。
多量に摂取すると、死に至る場合があります。
体重1kgあたり90~100mgを摂取すると中毒症状が出て、致死量は250~500mgと言われています。
致死量を食べてしまうと、24時間以内に死に至ることがあります。
チョコレートの種類別テオブロミンの含有量
・ホワイトチョコレート(板チョコ):無視できる程度
・ミルクチョコレート(板チョコ):1枚あたり150~180mg
・ビターチョコレート(板チョコ):1枚あたり450~600mg
・ブラックチョコレート(板チョコ):1枚あたり1000~1200mg
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解毒剤はありませんので、吐かせる処置や胃を洗浄する処置が行われます。
<猫にはニオイもダメ!>
チョコレートにはテオブロミンだけでなくカフェインも入っています。これが脳神経を興奮させる作用があると言われています。そのため、あまりチョコレートの匂いを嗅がせることもよくないと言われています。
なにげにテーブルに置いてしまったチョコレート。
チョコレートに限らず、猫にとって有害なものはテーブルに置かないようにしましょう。
参考
獣医師監修】猫もチョコレートを食べたらダメ! 症状や致死量、応急処置を解説(ペトこと)