人間のインフルエンザは犬にうつるの?
人間のインフルエンザが犬に感染した事例はあるようです。
しかし、集団発生したという事例はありません。
また、日本では犬に感染したという報告はありません。
犬インフルエンザってあるの?
犬インフルエンザは存在します。
H3N8型とH3N2型の2種類です。
日本では、犬インフルエンザは報告されていません。
<症状>
・せき
・鼻汁
・くしゃみ
・発熱
・倦怠(けんたい):動かずだるそうにする症状
・抑うつ(よくうつ):落ち込んだ感じの症状
・食欲不振
ケンネルコフ(伝染性気管支炎)と同じような症状のようです。
合併症がなければ、2~3週間以内に回復するそうです。
死亡率は10%以内です。
日本では動物検閲の体制が整っていますので、犬の輸入ルートから犬インフルエンザが日本に侵入する可能性は低いと言えます。
ただし、不顕性感染(ふけんせいかんせん)といって、犬インフルエンザに感染しているのに症状がでない犬がいます。
その割合は20~25%にもなります。
また、人や物に付着してウイルスが侵入する可能性があります。
ですので、日本で犬インフルエンザの報告がないからっといって、安心はできません。
尚、現在のところ、犬インフルエンザが人に感染したという事例はありません。
注意したいこと
先にも書きましたが、人間のインフルエンザは犬にも感染します。
日本に感染例がないのは、ケンネルコフと同じような症状を現すので、見過ごされてきたのが原因かもしれません。
家族内にインフルエンザの患者がいれば、その方は犬と接触しないようにしたほうがよいと思われます。
参考:堀本泰介「犬インフルエンザ」『日本獣医師会雑誌』70 (2017年)