長野県の地獄谷野猿公苑では、温泉に入るニホンザルが観察できます。近くに寄って写真を撮っても襲ってくることはありません。
それは、観察の際の様々なルールを設けているからです。その一つに、「近くからサルの眼を見つめない」というのがあります。
サルの社会では、近くで相手の目をジッと見つめること、あるいは、相手を見つめて大きな口をあけることは、敵意の表情になるからです。
他の動物も同じように、目を見つめてはいけないとずっと思っていました。
しかし、飼い犬と人間の場合、見つめ合うことでより親密になるという研究が発表されましたので、ご紹介します。
愛犬と飼い主が親密になれる理由
発表したのは、麻布大学動物応用科学科の菊水健史氏率いるチームです。それによると、犬と人間が互いの目を見つめ合うことで、双方に「愛情ホルモン」であるオキシトシンの分泌が促進されるそうです。
人の母親が赤ちゃんの目を見つめることで、オキシトシン生成が促進され、愛情、保護、親近感などの感情がわき上がる現象と同じだということです。
このオキシトシンの分泌が、犬が野生のオオカミから進化して、人に慣れるペットや友達になった理由だそうです。そして、数百年にわたる進化を経て、犬は人間の社会的コミュニケーションの要を成す「まなざし」の力を身につけることができたと結論づけています。
うちの愛犬と私の場合
ドライアイのうちの愛犬は、私から見つめらると、軟膏を塗ったり、目薬を差されたりするのではないかという、疑った目をします(笑)。
地獄谷野猿公苑のホームページ(ライブ画像が見られますよ。)
地獄谷野猿公苑
関連記事
犬と触れ合うと愛情ホルモンがお互いに増加