ノミ・ダニの心配に続いて、そろそろフィラリア症予防の薬を用意しなくてはならない時期となりました。
フィラリア症予防薬として、昨年あたりから話題になっているのが、「パノラミス錠」です。
なぜ話題になったの?
「パノラミス錠」が話題になったのは、月に1回1錠飲ませるだけで、フィラリア予防、ノミ・マダニ予防、消化管内寄生虫(回虫、鉤虫、鞭虫)の駆除ができるからです。つまり、一石三鳥ということですね。
当ブログでも2回とりあげました。ネット通販は便利ですが、「パノラミス錠」は、要指示医薬品つまり獣医師の処方が必要ですので、用法用量などを誤ると愛犬を危険な状態にさせてしまう可能性があります。
ですので、「農林水産省動物医薬品検査所」の「動物用医薬品等データベース」に、詳細情報が掲載されていますので引用しておきます。
尚、用量については、体重に応じた錠剤を1錠投与します。因みに、製造販売元である日本イーライリリーからは、次の5つのタイプが販売されています。
パノラミス錠S 体重2.3kg以上~4.5kg未満
パノラミス錠M 体重4.5kg以上~9.0kg未満
パノラミス錠L 体重9.0kg以上~18.0kg未満
パノラミス錠LL 体重18.0kg以上~27.0kg未満
パノラミス錠XL 体重27.0kg以上~54.kg未満
※54.0kg以上は適切な錠剤を組み合わせて投与
【主成分】
・スピノサド
・ミルベマイシンオキシム【効能効果】犬糸条虫症の予防、ノミ及びマダニの駆除、犬回虫・犬鉤虫及び犬鞭虫の駆除
【用法】投与前後に少量の食餌を与えるか、食餌に混ぜて投与する。なお、犬糸条虫症の予防には、毎月1回、1か月間隔で蚊の発生から発生終息1ヵ月後までの間、投与する。
【使用上の注意】
<一般的注意>
(1)本剤は要指示医薬品であるので獣医師等の処方せん・指示により使用すること。
(2)本剤は効能・効果において定められた目的にのみ使用すること。
(3)本剤は、定められた用法・用量を厳守すること。
(4)本剤は、蚊、ノミ又はマダニが発生する時期に投与すること.若しくは犬回虫・犬鉤虫又は犬鞭虫に感染した犬に投与すること。<使用者に対する注意>
誤って薬剤を飲み込んだ場合は、直ちに医師の診察を受けること。<犬に対する注意>
1 制限事項
(1)本剤の投与前には健康状態について確認し、使用の可否を決めること。
(2)本剤は14週齢未満の子犬又は体重2.3kg未満の犬には投与しないこと。
(3)本剤の投与前に必ず血液検査を行い、ミクロフィラリアがいないことを確認した後、投薬を行うこと。
(4)犬糸状虫感染犬に本剤を投与する場合は、成虫及びミクロフィラリアを駆除するなど適切な処置を行い、投薬を行うこと。
(5)ミルベマイシンオキシムの試験において、コリー犬及びその系統の犬種は他種の犬種に比べ、安全域が狭いことが示されていることから、これらの犬種に対しては、用法・用量を厳密に守ること。2 副作用
(1)副作用が認められた場合には、速やかに獣医師の診察を受けること。
(2)本剤の投与により嘔吐、下痢、食欲不振又は元気消失がみられることがある。
(3)本剤に含まれるフレーバー成分又はその他の成分により、個体の体質によっては、まれに一過性の過敏反応(蕁麻疹、顔面の腫脹等)が起こることがある。
(4)ミルベマイシンオキシムを犬糸状虫感染犬に投与した場合、急性犬糸状虫症(大静脈症候群)、歩様異常、元気消失、嘔吐、呼吸速拍又は食欲不振の症状が現れることがある。3 適用上の注意
(1)本剤は食餌と共に投与することで最大の効果が得られるため、投与の前後に少量の食餌を与えること。
(2)本剤の有効成分スピノサドには嘔吐の副作用が知られている.投与の1時間以内に嘔吐した場合は、本剤の効果が担保できない可能性があるため、獣医師の判断により再投与又は他剤の使用を検討すること。
(3)複数飼育の場合は、再感染を最小限にするため、全頭に投与することが望ましい。
(4)本剤を反復投与する場合は月1回を超えないようにすること。
(5)本剤の繁殖用雄犬に対する安全性評価は実施されていない。
(6)繁殖用の雌犬には慎重に投与すること。
(7)てんかんの既往症のある犬には慎重に投与すること.素因及び他の因子も含めて因果関係は不明であるが、スピノサド製剤(品名:コンフォティス錠)投薬後にてんかん様発作が認められた報告がある。
(8)毛包虫症などの治療を目的に、高用量のイベルメクチン(犬用以外の製剤を含む)を投与した犬に、スピノサド製剤(品名:コンフォティス錠)を併用した事例で、重度の副作用の報告がある。
(9)本剤のマダニに対する駆除効果は1か月間持続しないことがあるため、投与後1か月以内にマダニの再寄生が認められた場合は、獣医師の判断により他剤の使用を検討すること。<取扱い上の注意>
(1)使用済みの容器は、地方公共団体条例等に従い処分すること。
(2)本剤を廃棄する際は、環境や水系を汚染しないように注意し、地方公共団体条例等に従い処分すること。<保管上の注意>
(1)小児の手の届かないところに保管すること。
(2)本剤の保管は直射日光、高温及び多湿を避けて保管すること。
(3)誤用を避け、品質を保持するため、他の容器に入れかえないこと。
農林水産省動物医薬品検査所のホームページ
農林水産省動物医薬品検査所
<パノラミス錠と同成分の「コンフォティスプラス」個人輸入先>
コンフォティスプラス超小型犬用(体重2.3~4.5kg)
コンフォティスプラス小型犬用(体重4.6~9kg)
コンフォティスプラス中型犬用(体重9.1~18kg)
コンフォティスプラス大型犬用(体重18.1~27kg)
コンフォティスプラス超大型犬用(27.1~54kg)
追記
パノラミス錠の副作用の実例をまとめました。
http://mizuing.net/blog/archives/3748