愛犬がご飯を食べた後、ゴロンと横になっている姿を見ると、癒やされるものですが、ご飯を食べた後に興奮しているわんこはいませんか?
もし愛犬がご飯を食べた後、興奮しているようでしたら、ご飯の上げ方に問題があるようです。ドックトレーナーのMASSAORI TANAKAさんの解説です。
ご飯をあげるタイミング
朝の散歩の後にご飯、夕方の散歩の後にご飯というのを日課にしている愛犬が多いかと思います。そのように、通常1日2回、散歩などの運動をした後にご飯をあげるのがベストのようです。
これを散歩や運動によるエネルギーの発散がないままご飯を食べると、さらにエネルギーを溜めることになり、ご飯を食べた後でも興奮した状態になります。
胃捻転に要注意
食後の膨らんだ胃袋の状態で活発な運動をすると、胃袋が時計回りに回転してしまうことがあります。これが胃捻転という病気です。
胃が回転してしまうと、胃の内容物を吐くことも、腸へ送り込むこともできませんので、胃がだんだん膨らみ、放置すると死亡する危険な病気です。胃捻転は大型犬で痩せている犬に多い病気ですが、中型犬、小型犬でもみられます。
興奮している時には絶対に与えない-触ると怒る原因に-
散歩から帰ってきても、愛犬が興奮しているようなら、犬が落ち着くまで待ちましょう。興奮している状態でご飯を与えると犬はガッツキます。ガッツクと急いで食べることになるので、食道に食べ物が詰まったり、消化が悪くなったりします。
また、興奮状態でご飯を食べるのが習慣になっていると、犬はご飯に対しての執着心が強くなる事があります。こうなると、犬がご飯を食べている時に飼主が近づくと、犬は唸(うな)ったり、攻撃してご飯を守るようになってしまいます。これを一般にはフードガーディング(Food Guarding)と言います。
ご飯の前には「いただきます」の礼儀を教える
興奮が冷めてもご飯を目の前にすると、テンションが上がります。しかし、ここで「マテ」の指示を出しましょう。
ご飯を目の前にして待つと唾液が出ます。唾液は消化を助けたり、特に犬の唾液は殺菌作用が強いとも言われます。
犬を落ち着かせる(マテ→ヨシ)ことで、犬は「穏やかでいればご飯が食べられる」や「飼主の指示に応えればご褒美(この場合はご飯)が貰える」と学習します。こうしたコミニュケーションを取ることで、愛犬との信頼関係の強化にも貢献します。
記事元
犬が穏やかに暮らせる餌やりの方法