外に出られる猫を飼っていると、ネズミや鳥といった獲物を持ち帰ってくることがあります。
完全室内飼いでも、食べ物を飼い主のところに持ってくることがあります。
猫はなぜ捕まえた獲物を持ち帰るのでしょうか。獣医師の山本宗伸先生の解説です。
猫は飼い主を子猫だと思っている？
生物学者のデズモンド・モリスはこの行動について、「猫は飼い主を子猫とみなしているのではないか」と仮定しています。
つまり、母猫が子猫に食べ物を与えているのと同じだということです。
特にまだ生きている弱った獲物を持ってくるのには、子猫にとどめを刺す練習をさせるという意味があるそうです。
そう、飼い主に対して「とどめを刺して、狩りの練習をしなさい」と言っているのです。
その説への反論もある
オス猫や子どものいないメス猫は、獲物を持ち帰る行動を示さないという事実が、１つめの反論です。
また、この獲物を持ち帰る行動以外に人間を子猫として扱う行動もみられないし、いつもご飯をもらっている人間を猫が子猫として扱うとは考えにくいというのが、２つめの反論です。
ただ持ち帰っただけでは？
冷静な仮説としては、猫は単純に獲物を家に持ち帰っただけかもしれません。
隠すように獲物を置いている場合は、好きな時に食べるつもりだったと考える方が説得力があります。
しかし、日頃からおいしいキャットフードを食べているので、獲物のことは忘れてしまい、持ち帰った獲物を見た飼い主を驚かす結果になっているのでしょう。
山本先生の考え
自分がとった獲物を褒めてほしいがために、飼い主の目にとまる場所に置いているのではないか。
猫の性格も様々ですが、犬みたいな性格の猫の場合、獲物をお土産でもってくる確率が高いように思える。
少なくとも、嫌がらせではない
いずれの仮説にしても、愛猫は飼い主を怒らせようとしたり、嫌がらせで獲物を持ってくるわけではなさそうです。
以前に、寝ている飼い主の鼻の穴に、キャットフードのカリカリを詰めてくるという事例をご紹介したことがあります。こちらも参考にしてください。
【人生相談】猫が寝ている私の鼻の穴にカリカリをつめてきます
元記事
猫が獲物を持ちかえるのは飼い主へのプレゼント? – 獣医師が解説
