猫の飼育数が犬の飼育数を上回る日が近づいている、という報道がされていました。
2014年の調査(ペットフード協会)では、犬の飼育数は1034.6万匹、猫の飼育数は995.9万匹。
過去5年で見ると、犬は12.8%減少し、猫は3.6%増えているので、計算上猫の飼育数が犬の飼育数を上回るはずでした。
しかし、最近公表された2015年の調査結果によると、犬の飼育数は991.7万匹、猫の飼育数は987.4万匹でした。
前年比、犬は4.1%減少し、猫は0.9%減少しています。
猫は、最近、テレビCM、ゲーム、猫の駅長さん、猫カフェの増加など、何かと取り上げられブームとなっていますが、飼育数は減少しているとは意外ですね。
一方、犬は、2008年に1310万匹を超えていた飼育数が、1000万の大台を割っています。これは注目されます。
飼い犬数の減少の要因
2002年にCMに登場したチワワのくーちゃんを覚えておられるでしょうか。俳優の清水章吾さんとの共演で話題になりました。
このCMを前後して、小型犬がブームとなりました。この頃に飼い始めた犬が寿命を迎えつつある状況と、犬の飼育数の減少と重なります。
また、高齢者にとっては犬の世話が大変なことや、飼育費用が猫より多くかかるというのも減少の要因としてあげられます。
※犬の生涯飼育費用:118.5万円、猫の生涯飼育費用:70.3万円(2014年調べ)
飼い猫数の減少の要因
では、増加すると思われていた飼い猫の数が減っているのはどうしてでしょうか。
猫の飼育数が犬の飼育数を上回る日が近づいている、という報道がされていましたが、実は、2014年の調査では0歳(幼年期)の割合が5.7%と2013年の8.1%から大きく低下していたのです。
子猫、幼齢猫の割合が8%程度を維持しなければ、数年後には犬と同様に猫の飼育頭数も減少に転ずることが予測されていました。
報道機関は、猫ブームの背景や飼育頭数の推移を見て、増加と予測していたのです。
数値としては減っていますが、猫の飼育数は横ばいで推移していると思われます。
チワワのくーちゃんブームのように、猫に関してはブームに乗っかることがなかったとうことでしょうか。
参考
飼い猫も減少、僅差で飼い犬との逆転ならず(東洋経済ONLINE)
なぜ飼い犬が減り、飼い猫が増えているのか(東洋経済ONLINE)
家庭犬の飼育頭数が減少!? 犬・猫の飼育状況とこれからの予測について(VetsWan)