人間の風邪やインフルエンザは、ペットにうつることは基本的にありません。
逆にペットから人間にうつることもありません。
それは、ウイルスの種類が人とペットとでは違うからです。
希にうつったと思われる症例がありますが、心配しなくてもだいじょうぶです。
ただ、フェレットは人間の風邪やインフルエンザの影響を受けやすいと言われています。
だいじょうぶたとはいえ、人間が風邪を引きやすい環境にいれば、ペットも風邪を引きやすい環境にいることになります。
ウイルスの場合
最も効果的な対策は、湿度の管理です。
G.J.Harperという人の有名な実験があります。
室内にインフルエンザウイルスを浮遊させ、6時間後のウイルスの生存率を測った実験です。
それによれば、室温が21~24度で、湿度が20%の場合、インフルエンザウイルスの生存率は60%。
同じ室温で、湿度が50%の場合は、生存率が3~5%でした。
湿度を80%以上にあげると完全にウイルスは死滅しますが、そんな中で生活するのは大変ですね。
そこで、室温が21~24度で、湿度を50~60%に保っていれば、インフルエンザにはかかりにくい環境といえます。
細菌の場合
細菌による風邪対策には、こまめな掃除が一番ですね。
冬の晴れた日には、ペットの寝具を天日干しするのが効果的です。
なかなか天日干しできないときは、寝床にタオルをしいて、こまめに取り替えるだけでも十分な効果があります。
【注意】こんな加湿器は逆効果!
加湿器にもいろんな種類がありますが、「超音波式加湿器」は「加湿器病(過敏性肺臓炎)」にかかる可能性が高いと言われています。
水のタンクやフィルターに繁殖した細菌やカビが加湿器によって放出され、それを吸い込むことによっておこる病気です。
アレルギー性の肺疾患で、最悪、呼吸困難になることがあります。
加湿器を使うと、どうも咳が出るなというときは、すぐに使用を中止しましょう。
超音波式加湿器以外なら、加湿器病にかかる可能性は低いと言われていますが、他の加湿器でもタンクやフィルターの掃除は大切です。