一般的に、健康体の犬や猫に行う去勢・避妊手術には、保険が適応されません。
病気で子宮を摘出した場合などは、補償されることもあります。
ペット保険は、病気やケガの治療に対して補償されるのが基本です。
犬と猫、体重によって多少の違いはありますが、生後6ヵ月~1年以内が適性時期です。
まだ小さいのにと思われるでしょうが、これより遅れるとメスでは乳がんになる確率が高くなるようです。
また、この時期に去勢・避妊手術を行うと、その後発情期(ヒート)に起こす問題行動がなくなるか、少なくなる傾向にあります。
発情期に起こす問題行動とは、興奮、吠える、鳴く、マウンティング、尿スプレーなどです。
手術日が決まれば、通常、その数日前に手術前検査が行われます。
手術前検査で、例えば心臓や呼吸器に問題が見つかれば手術は中止されるでしょう。
手術前検査で行われるのは、血液検査とレントゲン撮影が主です。
経験豊富な獣医さんでも「手術前検査をしなくても(犬・猫が)若いからだいじょぶですよー」なんて言う動物病院で手術を行わない方がいいです。
去勢・避妊手術は、全身麻酔で行われます。
麻酔は、100%安全なものではありません。
手術前検査でリスクは軽減されますが、それでも事故は起こります。
<後遺症>
循環器、呼吸器、肝機能、腎機能などに障害がでることがあります。
<死亡率>
全身麻酔で死亡するリスクは、犬の場合0.18%、猫の場合0.26%というデータがあります。
0.18%は1000頭に1.8頭の割合です。
ただ、この割合は全年齢が対象です。
・去勢手術:15,000~25,000円
・避妊手術:25,000~30,000円
これは平均的な金額で、最大でも5万円ほどです。
手術費用の他に、薬代や1週間後に行われる抜糸代などがかかります。
避妊手術には、卵巣摘出術と卵巣子宮摘出術があり、それによって手術代が違います。
ただ、卵巣と子宮の両方を摘出するのが一般的です。
卵巣だけ摘出しても妊娠はしませんが、子宮も摘出しておけば「子宮蓄膿症」などの子宮に関する病気がなくなるというのが第一の理由です。
また、卵巣はとても小さな組織なので、取り残し、つまり手術の失敗が起こる可能性があるというのが2つめの理由です。