子どもが人前で本を読むとき、緊張したり、上手に読まないといけない、間違ったらどうしよう、などと思うことで、自分自身にプレッシャーをかけるケースがあります。
実際に読み間違えて、それを笑われたりすると、いろんなことに消極的になるなど、精神的に悪影響を及ぼします。
そうならないために、犬に本を読み聞かせる活動が、欧米では盛んに行われるようになっています。
また、読書の楽しさを感じさせ、識字能力を高めるのも目的です。
日本では、先日、東京の三鷹市立図書館で行われました。
子どもが本を読み聞かせる相手はわんこ。
ただの犬ではなく、本を読む子どものそばに寄り添って、耳を傾けてくれる犬です。
そんな犬を「読書介助犬」と呼んでいます。
英語では“Reading Education Assistance Dogs”と言い、この取り組みを「R.E.A.Dプログラム」と言います。
ネットで調べていると、数年前から「読書介助犬」のことは取り上げられています。
たぶん、2006年に『犬に本を読んであげたことある? 』(今西乃子・島田一男共著/講談社)が、2009年には『読書介助犬オリビア』(今西乃子著/講談社青い鳥文庫)という本が出版されたのがきっかけだと思います。
ドッグシェルターで安楽死寸前のところを救われ、世界初の読書介助犬となったオリビア。「犬に絵本の読みきかせをする。」この、ユニークなプログラムを思いついた女性サンディと、オリビアと出会い、オリビアに本を読むことで変わっていく子どもたちを描いたノンフィクション。あなたもきっと、犬に本を読んであげたくなる!
Amazonより
おそらく介助犬ですので、子どもが本を読んでいる間、吠えたりしないように訓練はされていると思います。
調べると、兵庫県の武庫川女子大学の要請で、西宮市(兵庫県)にある「ペッツ・フォー・ライフ・ジャパン」というNPO法人が、すでに2014年、R.E.A.Dプログラムを西宮市立鳴尾図書館で実施(ドクタードッグといっしょにおはなし会)していることがわかりました。
R.E.A.D.:ドクタードッグへの絵本の読み聞かせ(カレントアウェアネス・ポータル)
ペッツ・フォー・ライフ・ジャパンでは、高齢者施設や児童施設などを飼い主と犬が訪問するボランティア活動・ドクタードッグプログラムを行っており、ドクタードッグと飼い主の養成をしています。
やはり、訓練というか、しつけはされており、飼い主ないし大人が読書介助犬に付いて、読書をする子どもとそれを聞くわんこをそっと見守っているのですね。