犬からマダニ感染症にかかったニュースが話題になっています。猫から感染し死亡したというニュース(後述)が、最近あったばかりですので、驚いている方も多いと思います。
飼い犬からマダニウイルスに感染したのは、40代の男性です。犬にかまれたのではなく、接触したことで感染したようです。
体調をくずした飼い犬を看病しているときに、マダニウイルスに汚染された唾液などに触れ、感染した可能性が高いそうです。男性と犬はともに回復しています。
猫からマダニ感染症にかかり死亡した女性
今年(2017)、マダニから感染した猫にかまれた50代女性が死亡したというニュースがありました。その女性は、2016年の5月~7月の間に、弱った野良猫を保護しようとして猫にかまれ、約10日後に死亡しました。
女性には重大な持病はありませんでした。不審に思った家族は、半年後、国立感染症研究所に検体を依頼しました。
感染研が精査したところ、女性は猫を介してSFTS(重症熱性血小板減少症候群)を発症した可能性が高いことがわかりました。 このことを厚生労働省が発表したのが、2017年7月24日です。女性の死亡から厚労省の発表まで約1年かかっています。
犬のマダニ対策(予防・駆除)
飼い犬をマダニ感染症にかからないようにするには、駆除薬の投与が最も効果的です。駆除薬の投与によって、100%予防することができます。駆除薬には皮膚に滴下するタイプの「フロントライン」。
チュアブルタイプの「ネクスガード」。
チュアブルタイプの「ブラベクト(R)錠」。
などがあります。
「フロントライン」と「ネクスガード」は、1ヵ月ごとの投与、「ブラベクト(R)錠」は3ヵ月に1度の投与が必要です。
マダニは、春から秋にかけて活発になります。しかし、マダニやダニは、冬にいないわけではありませんので、1年を通して投与している方が増えてきました。もし犬にマダニがかみついていたら、自分で取るのは危険ですので、獣医師に取ってもらいましょう。
ペットの犬・猫からマダニウイルスが感染しないようにするには
厚労省は、健康なペットからは感染しないと言っていますので、あまり神経質になることはありません。ただ、次のことに注意しましょう。
・ペットの唾液や排泄物に触ってしまったら、よく手洗いをすること。
・濃厚な接触はさけること。