猫は、ヤスリのようなザラザラの舌で毛づくろい(グルーミング)をしますので、犬より胃袋の中に毛玉が溜まりやすい動物です。
胃袋にたまった毛玉は、便と一緒に出すか、吐くことで処理をしています。
また、猫は、イネ科の植物の細い葉っぱを食べて、それを吐くことがあります。
これは、以前にも取り上げましたが、毛玉を吐き出すために細い葉っぱで胃を刺激しているのではないかという意見があります。
http://mizuing.net/blog/archives/95
http://mizuing.net/blog/archives/2952
このように、猫は犬に比べて、嘔吐する頻度が高い動物ですが、その思い込みが重大な病気を見過ごすことになると、専門家は警鐘を鳴らしています。
嘔吐がクセになってしまうことなどはなく、慢性嘔吐はなんらかの病気、それも重篤な病気によることが多いと専門家は言っています。
代表的なものとして、①十二指腸炎、②十二指腸炎に膵炎と胆管肝炎を併発した三臓器炎、③甲状腺機能亢進症、④慢性腎臓病があげられます。
また、専門家は次のように言っています。
どなたでもご自分のかわいい猫は健康であってほしいものです。しかし「健康であってほしい」という気持ちが、「病気とは思いたくない気持ち」にすりかえられた結果、飼い主さん自身に都合のいい診断(つまり病気ではない)をご自分でなさっている点に問題があります。
週に何度も嘔吐をするようでしたら、病院へ連れて行ってあげましょう。