動物福祉の立場から、飼育動物の“幸福な暮らし”を実現するための具体的な方策のことを「環境エンリッチメント(environmental enrichment)」と言います。
室内飼いの猫を例にすると、室内は狭く、日々の生活が単調です。
これは、野性時代本来の生活環境からすると、とても窮屈です。
室内飼いの猫は、野良猫の4、5倍の寿命があるとはいえです。
猫が、“幸福な暮らし”を実現するためには、キャットタワーなどを設置して、上下の運動ができる環境が必要です。
これもエンリッチメントです。
また、食事の時はパズルフィーダーを与えて、狩猟本能を駆り立てることで、ストレスレベルを低下させる方策もエンリッチメントです。
猫のとってのパズルフィーダーとは、カリカリやおやつが入った装置を指します。
パズルフィーダーを転がすことによって、中からカリカリやおやつが出てくるのですが、そこに至るまでの試行錯誤が、猫の本能を駆り立てます。
また、カリカリやおやつを隠しておいて、猫に探させるのも同様の効果があります。
ただ、ぽんと与えても、ほとんどの場合無反応ですので、最初は偶然に中からおやつが出てきたなどの工夫が必要です。
簡単におやつが出てくるものから、徐々に難しくしていきます。
パズルフィーダーは市販されていますが、簡単に自作できます。
パズルフィーダー画像一覧(Google)
パズルフィーダー動画一覧(YouTube)